オシャレでフレキシブルに!農家ではたらく面白さin青森

農家ほど面白いものはない!



青森観光りんご園の川村美紀さんは、ご夫婦で義理のご両親とともに農業を営み、地元の若手農家の産直市“あおもりマルシェ”実行委員会の代表として、地域を盛り上げながら3人の子育てをする、パワフルな女性です。もともと一般企業で働き、農業に縁のない暮らしをしいていた川村さんは、13年前に結婚し農家となった時、「爪に土が入る」と言っては3日間泣いていたほどでした。ところが今では、「農家ほど面白いものはない!」と思うようになったと言います。気持ちを変えさせたものは何?――お話を聞いてみました。

オシャレでフレキシブル 私たちの働き方



農家で働く魅力

高齢化や重労働の言葉で語られることが多い農業ですが、川村さんは「青森の若い農家は、“オシャレ”で“イキイキ”しています。それに農業は、自己裁量で働ける職業なんですよ」と言います。

農家では服装は自由。若い人たちは思い思いに、オシャレなTシャツを着こなし、農業に励んでいます。また、青森市が取り組む「青森魅力野菜プロジェクト」では、新規就農者や若い農家たちが、オシャレなイタリア野菜や珍しい伝統野菜の栽培にチャレンジしています。生産した野菜は、都心部でプロのシェフの料理に使われています。「いいものを作っている」というプライドが、生き生きと働く原動力になっています。

川村さんの農園では、子育て中の従業員も多いため土曜日と日曜日は休みとし、子どもの送迎や病気のとき対応が出来るように、出勤時間は個々に違います。
また一日中、重労働の農作業をすることはなく、「午前中に農作業をしたら午後は配達に行く」など、飽きずに働ける工夫をし、フレキシブルな働き方を実践しています。

食べ物でみんなを元気にしたい! これからのグリーンツーリズム



冬の青森は雪ばかりでやることがない……ではなく、「雪があるから出来ることを!」――逆転の発想から川村さんたちは、雪室りんごや雪中大根ほり、スノーモービルで畑を走るといった、冬のグリーンツーリズム(農村などでの余暇の楽しみ方)のプログラムを提案しています。また、子育て中の川村さんならではの視点から、ママに自由時間を持ってもらえるように、「手ぶらでお父さんと子どもが来て、野菜の収穫・調理をし、食べてもらう」新しいグリーンツーリズムプログラムを構想しています。そのためのピザ窯を設置することも計画中です。

農家で働く醍醐味


“食”を介して子どもとの思い出をつくることで、家族の会話が広がり、仲良くなったらいいなと考えている川村さん。「“食”こそが、一番大事!“食”を通じてみんなを元気にしたい」と、力強く語ってくれました。こういったことが出来ることが、農家の面白さなのかもしれません。